英文解釈教室にbuyが第5文型(SVOC)で使われている英文があります。
2.2 例題(2)の文です。
Women became free when they and their husbands and children could go to stores and buy everything they wore ready-made.
*storesはここでは「デパート」の意味になります。
このbuyが第5文型で使われています。
everythingが目的語(O)です。ready-madeには「既製品[服]」という名詞の意味もありますが、ここでは「既製品の」という意味の形容詞で補語(C)になっています。
everythingとtheyの間には関係代名詞の目的格が省略されていて、they woreがeverythingにかかっています。
関係代名詞が作る形容詞節を()でくくるとこうなります。
buy everything (they wore) ready-made
この部分の意味は、「彼らが着る全てのものを既製品の状態で購入する」です。
ただ、初見だとこの構造が見抜けなくて、このように形容詞節がready-madeまでと解釈してしまいがちです。
buy everything (they wore ready-made)
*構造上、”they wore ready-made”を形容詞節とすることはできない。
訳も「彼らが着る既製品のすべてを買う」となって、いかにも合ってそうな感じがしますが、wearは「着る」という意味のときはSVOの第3文型をとります。だとすると、they wore ready-madeの部分はSVOとなり、完全な文になってしまいます。関係代名詞が作る節は、主語なり目的語なり、文を構成する要素が欠けていないといけないので、構造上この読み方はできないことになります。
ジーニアス英和辞典第6版を調べると、buyがSVOCの第5文型を取れることが記載されていました。
「O〈物〉をCの状態で買う」という意味になり、Cには形容詞が入るとのことです。
例が2つ載っていました。
buy a car brand-new [secondhand] 車を新車で[中古で]買う
buy the land vacant その土地を更地の状態で買う
buyが第5文型を取ることは、コンパスローズ英和辞典には載っていませんでしたが、同じ研究社の新英和中辞典第7版には載っていました。
buy a thing cheap∥ものを安く買う
buyは第3文型、第4文型のイメージがあるので、第5文型で使えるのは意外でした。
文型を調べるにはジーニアス英和辞典はとても使いやすいです。僕はロゴヴィスタ版を使っていますが、ロゴヴィスタ版のジーニアスは第5版から第6版になって、見やすさがものすごく改善されています。