PR

英文解釈教室の11.2.2の例文に関して思ったこと

記事内に広告が含まれています。

英文解釈教室の11章の11.2.2に次のような例文があります。

I returned from the city about three o’clock on the May afternoon pretty well disgusted with life.

その5月の日の午後3時ごろ、私は町から、かなり人生がいやになって帰ってきた。

この英文はJohn BuchanのThe Thirty-Nine Stepsの冒頭部分です。全文をこちらで読むことができます。

英文解釈教室の解説によると、disgustedは過去分詞でdisgusted以下が分詞構文になっているとのことでした。

分詞構文のコンマについて

分詞構文だとするとコンマがないのはなぜだろうと思って、ロイヤル英文法を調べてみると、「分詞構文は文頭,文中,文尾に置かれるが,それほど厳密なルールがあるというわけではなく,文脈や意味,特に重点の置き方などによって決まる場合が多い。文中や文頭に置く場合はコンマで切る」という記載がありました。

文中や文頭に置く場合はコンマで切るようですが、今回の英文は文尾が分詞構文になっているので、コンマを置かなくても大丈夫なようです。

disgustedは形容詞

英文解釈教室を読むときはこちらのサイトも参考にしているのですが、こちらの解説ではdisgustedは形容詞であるとしていました。

手持ちのジーニアス、ウィズダム、コンパスローズで確認したところ、確かにどの辞書もdisgustedを形容詞としていました。

ただ、disgustedを形容詞と解釈すると、ちょっとした問題が生じます。形容詞のはたらきは「名詞修飾」か「補語」の2つなわけですが、この英文ではdisgustedが修飾できる名詞がありません。となると、補語と決まるわけですが、returned toという形から、returnedが第1文型(SV)の自動詞であることはあきらかなので、disgustedは補語ではないことがわかります。

disgustedを準補語(擬似補語)と解釈する

あ、でもこのパターンどこかで見たことがあると思い出したのが、準補語や擬似補語で呼ばれる文法用語でした。

ロイヤル英文法では準補語とか擬似補語という名称は使っていないのですが「補語がなくても文として一応成り立つ場合に,補語に相当する語(句)がつけ加えられて,主語や目的語の状態を説明することがある」と説明しており、その例文の一つとして以下のものを提示していました。

He returned to his land a different man.
(彼は帰ってきたときには,人が変わったようになっていた)

英文解釈教室の11.2.2の例文もdisgustedを形容詞・準補語と解釈すれば、文法的にすっきりと解釈できるのではないかと感じました。

タイトルとURLをコピーしました