英文が伝えようとしてることはわかるのだけど、文法的にどのように解釈したらいいのかわからないusingというのを見つけました。
こちらの英文のusingです。
U.S. researchers have reported success using an artificial method of photosynthesis to grow different plants in complete darkness.
artificial 人工的な
photosynthesis 光合成
different 様々な
usingが現在分詞形容詞用法でsuccessにかかっているのか、using以下が分詞構文でhave reportedを修飾しているのかわかりません。
現在分詞形容詞用法だとすると、「アメリカの研究者たちは、完全な暗闇の状態で様々な植物を育てる人工的な光合成を使う成功を報告した。」となります。
分詞構文だとすると、「アメリカの研究者たちは、完全な暗闇の状態で様々な植物を育てる人工的な光合成を使うことで、成功を報告した。」
訳が下手ということもあるのですが、どちらもあんまりしっくりきません。分詞構文と解釈した場合、コンマがないのが気になりますが、usingの意味上の主語はU.S. researchersなので、矛盾はないように思います。
どちらかを選べと言われたら、現在分詞形容詞用法かなと思うのですが、イマイチ確信が持てないです。
usingを動名詞と解釈して、success using全体をreportedの目的語と考えることもできると思います。
正直、今の自分の実力では論理的にどの解釈が正解というのを導き出せないです。
もう一例はこちらの英文のusingです。
The organisms grown using the electrolyser-produced effluent serve as food or food products.
organisms 生物、有機体
electrolyser-produced 電解槽で生成された
effluent 廃液、廃水
serve 役立つ、使える(このserveは自動詞)
grownはつづりから絶対に過去分詞です。using the electrolyser-produced effluentの部分は、The organismsにかかるというよりも、grownにかかる方が自然です。
(using the electrolyser-produced effluentがThe organismsにかかると、「電解槽で生成された廃液を使う育てられた生物は、食材や加工品として役立つ」という意味になります。)
usingの前にbyなどの前置詞が省略されているのかなと想像するのですが、文法的にこういう省略が可能なのかよくわかりません。ロイヤル英文法には動名詞の前の前置詞が省略される例が掲載されていましたが、どのようなときにこういうことが起こるのかまでは書かれていませんでした。
仮にusingの前にbyが省略されていたとすると、usingは動名詞となり、前置詞(by)プラス名詞(using)の形になります。前置詞プラス名詞は、形容詞句または副詞句のはたらきをするので、grownにかかることができます。(この場合は副詞句としてgrownを修飾)
「電解槽で生成された廃液を使うことによって育てられた生物は、食材や加工品として役立つ」という意味になります。こちらの方がより適切な解釈だと思うのですが、前置詞のつかない動名詞が副詞的な役割をすることがあるのかわからないので、解釈に迷ってしまいます。
ただ、名詞には副詞的目的格といって名詞単独で副詞の役割をすることがあります。それを考えると、前置詞の付かない動名詞が副詞的な役割をもってもそれほど違和感はないようにも感じます。