思った通り、支配の石環(しはいのせきかん)の不具合ではなかった。
魔族が抱く悪意に興味があったけど、マハトのセリフから考えると、魔族にはそもそも悪意という概念がないらしい。
支配の石環の追加の命令を書き込めるの権限があるのは使用者のみということなので、支配の石環の命令に背くことによってマハトが死ぬことはなくなった。
ちょっと意外に思ったのが、エーデルが遠隔で支配の石環の解析と修復を試みたことだ。石環に直接触れないと解析も修復もできないと思っていたのでそこがちょっと意外だった。
レルネンとエーデルがどうやってマハトから逃げ出せたかの答えがわかってよかった。まさか零落の王墓のときに出てきた脱出用ゴーレムだとは全然予想もしなかった。
エーデルがマハトに直接触れて、マハトの記憶を読むなんて思いもしなかった。最初、エーデルが鼻血を出した理由がわからなかったけど、魔族という人間と精神構造の大きく違い生物の記憶を読むことで、脳に過負荷がかかり、その結果鼻血につながったのだろう。鼻血の表現がすごくよかった。
前話の第84話のタイトルは「命知らず」で、てっきり命知らずはレルネンのことだと思っていたけど、黄金に変えられるリスクを背負ってマハトに直接触れて記憶を読んだエーデルの方がよっぽど命知らずだなと思った。
最後、レルネンが剣を持った巨大な脱出用ゴーレムを出したとき、マハトはその剣を手で受けた。するとそのゴーレムは黄金になった。これを見る限り、手で触れた物しか黄金にできないようだ。マハトの剣では相手を黄金にできなさそう。レルネンは黄金にされなかったわけだし。
葬送のフリーレンを読んでいて、今週号のバトルと駆け引きが一番わくわくした。
現在、デンケンはマハトの記憶から得た情報を元に、マハトと交渉をしているようだが、マハトの記憶には何があったのだろうか。次週もすごく楽しみ。
マハトの話はすごく丁寧に進んでいるので、作者さんとしてもすごく思い入れのあるキャラなのかなと思った。