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一見、have toの形に見えるけど、have toではない英文

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VOAのこちらの記事で、一見have toの形に見えるけど、have toではない英文を見つけました。

Bolivia has developed a special program to make its electric vehicles more popular so the country can one day put an important resource it has to use.

it has to useと続いていて、「それは使わなければいけない」と見えてしまいます。resourceとitの間に本来useの目的語であった関係代名詞の目的格が省略されていて、it has to useがan important resourceにかかっているように思えますが、訳してみると、「いつかそれが使わなければいけない重要な資源を置くことができるように」となります。

これだと意味がちょっとおかしい感じがします。

put an important resource it has to useの部分は、形容詞節を()であらわすと、put an important resource (it has) to useのように書けます。

it has to useがan important resourceにかかっているのではなく、it hasががan important resourceにかかっています。

さらに言うと、この文のuseは動詞ではなく名詞です。

putには「put… to use」という熟語があります。意味は「〈…〉を使う, 利用する 」です。「to use」とありますが、このuseは名詞です。

コンパスローズ英和辞典に以下の例文が載っていました。

He put his knowledge to good use.|彼は自分の知識を十分に使った.

この例文だとuseの前にgoodが付いているので、useが動詞ではないことがよくわかります。

なので、訳としては「いつかそれ(ボリビア)が持つ重要な資源を活用することができるように」となります。

「put… to use」という形は英文解釈の本でたまに見かけたことがありましたが、実際に生の英文で見たのは初めてなので、ちょっと驚きました。

「put… to use」という形は基礎英文問題精講の3訂版に載っています。(現在は4訂版なので注意)

9ページからはじまる構文編の一番最初のページ、78ページ、155ページに掲載されています。「put~ to use」という項目で語句・文法INDEX(索引)に載っているので、入試でかなり重要視されている表現だったのだと思います。

現在の4訂版の索引も調べたのですが、「put~ to use」という項目はありませんでした。本文を読み込めば、「put~ to use」は載っているのかも知れませんが、少なくとも索引にその項目はありませんでした。基礎英文問題精講は3訂版から4訂版で改訂者が変わり、本文の内容もかなり変わっています。

一見、have toの形に見えるけど、have toではない英文には、「have to // have ~ to(同形異構文)」と書かれていました。こちらに関しては3訂版にも4訂版にも載っていました。

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